ノミの投資家奮闘記

ノミの投資家奮闘記

サラリーマン投資家の米国株長期運用記  

2019年実績まとめ

みなさん明けましておめでとうございます~!ノミの投資家です。

2019年が終わって2020年が始まりましたね!ノミの投資家は2018年に日本株で大ヤケドを食らい米国株を開始したのが2019年1月からでしたので、ちょうど米国株を始めて1年になります。2019年の米国株相場はアップルショックや逆イールドなどで大幅に下落する中でスタートしました。米中貿易摩擦や世界景気減速などでアメリカがリセッション入りする可能性があるなどと言われて投資家は非常に慎重に投資を進める雰囲気でしたね。でも、終わってみればボラティリティが非常に小さくずーーーっと右肩上がりで長期投資家にとっては非常に投資しやすい相場となりました。そんな中でノミの投資家のPFも順調に実績を伸ばすことができました!早速実績を振り返ってみたいと思います。

1.総合成績

まずは資産全体の成績を見てみます。

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時価総額$42,143

評価損益+$3,931

評価損益率+10.3%

一年で10%を超える含み益を出すという素晴らしい内容になりました!!!2018年は短期トレーディングギャンブルでマイナス数百万と言う思い出したくもない地獄を味わい退場寸前の瀕死だった私が、2019年から長期投資に切り替えて最初の一年にこの成績は自分にとっても大きな自信となりました^^

 

また、12月は新たに念願のユニリーバ(UL)がPFに加わりました!!!ULが南アジアの売上が低調で年間の売上ガイダンスを下方修正したことで前日比9%の急落に見舞われました。ノミの投資家はULが買いたくて堪らなかったので、そのショック安につられて衝動買いしてしまいました~^^;ちなみに酔っていたので買ったことを覚えていないのですが、既に株価は落ち着きを取り戻しつつあり、結果オーライな衝動買いとなりました。ULの銘柄分析は以下でやってますのでご参考下さい。 

nomiinvestor.hatenablog.com

また、PF全体を見てみると11月から大きな変化はなくABBV・PM・MOが株価回復により上位を占めています。年明けてNISA枠も復活しましたので、とりあえず下位銘柄は早めに追加買い付けていきたいと思います。

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2.資産・損益推移

次に一年間の資産と損益の推移を見てみます。

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2019年は配当を含めた資産増加は$5000に達しました!軽くボーナス一発弱ぐらいの資産が増えたことになります!思えば2019年は前年の瀕死状態から自分に合う投資方法は何なのかを深く考えて長期・配当というキーワードでネットで調べながら行き着いたのが米国株でした。とりあえずジェレミーシーゲル先生の株式投資の未来”を熟読して、恐る恐る初めて買ったのがMOの10株でした。以来、取り合えずひとまず300万はぶち込もうと1~4月までにバリュー株を中心に$30,000のPFを作り上げました。結果論ですが、1~4月は投入のタイミング的には非常に良いタイミングだったので評価損益も8月に全体でマイナスが出ましたが、基本的にはずっとプラスを維持できました。最終的には予定していた300万を超える額を投入して約400万円の投入となりました。

3.配当金推移

最後に配当金を見てみます。

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12月はD、JNJ、KO、PFE、RDS B、Vから配当が入り、合計で受取配当は$127となりました!そして2019年は3月にJNJから$6の配当を初めて受け取って以来、年間累計で$1070まで積みあがりました!!!いやぁ~初めてJNJから配当をもらったときは嬉しかったですが、ちゃんと本で読んだ通りのように積み上がりましたね!基本的には全て連続増配系のPFなので来年はこれ以上の配当が受け取れることが見えているので嬉しいばっかりですね~☆彡

 

2019年は本当に投資家としては成功体験を経験できる良い年になりました。2020年も右肩上がりで上がっていくのか暴落が待っているのか分かりませんが、大事なことは淡々と投入金を積み上げて配当を受け取ること、これに尽きます!

 

2020年も楽しみながら投資頑張りましょーーー!!

 

 

↓こちらの書籍で米国株の良さを勉強しました! 

【UL】ユニリーバの銘柄分析やってみました!

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こんにちは!ノミの投資家です。

今回は久しぶりに銘柄・財務分析です!12/17にユニリーバ(UL)が2019年の売上ガイダンスを下方修正したことで株価が前日比9%を超える急落となりました。ノミの投資家はULを以前から買いたいと狙っていたのですが、急落のチャンスが巡ってきたので衝動的に買い注文を入れて無事購入することができました。そんなULは優良銘柄なので既に多くのブロガーの方々が素晴らしい分析をされてますが、自分で銘柄分析をしていなかったので、事後的になりますが分析をやってみました。

jp.reuters.com

1.ユニリーバの事業

ユニリーバは言わずと知れたシャンプーや洗剤など生活必需品の他にリプトンなどの食品も含め400以上のブランドを擁するグローバル一般消費財メーカーです。本拠地はイギリスとオランダにあり全世界に一般消費材を売りまくり、売上高約6兆円の超大手企業になります。

www.unilever.co.jp

保有している製品ブランドは食品はリプトンやクノールなどに加え、シャンプーなどの美容品はAXE、DOVE、LUX、mods hairなどの日本でも有名な超有力ブランドを多数持っており、非常に高い事業価値を誇っています。このような製造系の企業にとってブランド力というのは付加価値が高く、高価格維持に有力な武器となりますので、高いブランド力のある製品を多数保有しているユニリーバの事業は非常に魅力的です。

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 事業ポートフォリオはシャンプーなどの美容製品が40%、食品40%、洗剤などが20%とバランスの取れた事業構成比となっています。ここ10年は美容製品の構成比が徐々に大きくなってきたようですね。

また、地域ポートフォリオは売上構成比ではアジア/アフリカ/中東/ロシア 45%、アメリア 31%、ヨーロッパ 24%と意外ですがアジアなどの新興国で販売力を有しています。生活必需品は人口増に比例して需要が伸びていくので今後人口が爆発的に伸びているアジアやアフリカ地域で販売力を持っているのは非常に将来性に期待できると考えます。

www.unilever.com

2.収益性分析

ここからは財務分析に移ります。まずは収益性を見てみましょう。データソースはいつも通りMORNING STARになります。

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売上高は500億EURと日本円で約6兆円を誇ります。同業で日本最大手の花王が1.5兆円ほどなのでその4倍の規模です。いかに規模の大きな企業かが分かりますね。ただ、売上高の推移は2012年頃からほぼ横ばいなので今後の規模拡大には企業買収などでの事業領域拡大が必要になると考えます。

営業利益率は17年までは14~16%程度だったのですが、18年に24%と急激に利益率が上がっています。この改善は食品事業の利益率が急激に改善したためで、2018年のanual reportによると、美容品事業と合わせて適切な製品価格の改善が利益率向上につながったようです。(ただノミの投資家としてはこれだけ劇的に改善させるのは価格運営だけでなく徹底したコストカットなどあらゆる工夫があったのではないかと推察します)。営利率24%は非常に高い水準で同業他社で米国株投資家の間でも人気のP&Gですら20%なのでそれをはるかに上回る利益率です。

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Annual Report and Accounts 2018 Highlights | Investor Relations | Unilever global company website

3.キャッシュフロー

次にキャッシュフローです。キャッシュフローはその企業が実際にお金を手元に残す力があるかを測る重要な指標になります。

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フリーキャッシュは50億ユーロと日本円で6000億円にのぼり、非常に潤沢に持っていますね。営業CFも常に大きくプラスで推移しており、投資CFが一定して低く抑えられているのでフリーCFは潤沢です。営業CFマージンは13.2%とP&Gの20%と比較すると多少見劣りしますが問題ないレベルと考えます。

4.配当性

次に配当性を見てます。

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EPSは年々増加しており2018年は営業利益の大幅改善と事業売却からEPSが急激に高くなっています。配当はユーロベースですが、年々増配してきており配当性向も50%近辺で今後の増配予知は大きいです。利益率の改善と売上の緩やかな伸びが実績としてあるので今後も増配していってくれるのでないかと考えます。19年12月現在の配当率は3%を超えておりノミの投資家としては十分魅力的な水準だと考えています。

5.バランスシート

最後にバランスシートについて見てみましょう。注目するのは負債と純資産の部です。

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 17、18年は負債が増えており、自己資本比率が低下していますが、これはULが多くの企業や事業を買収するため借金をしているからと考えられます。2018年買収に投じた総額は14億5000万ドル(約1595億円)、2017年は55億ドル(約6050億円)ということなので莫大な金額を投じて世界各地で買収をしておりそれにより借金が増えているようです。PGが18年度に投じた買収額は1億900万ドル(約119億円)なのでULがいかに果敢に投資をしているかが分かります。自己資本比率の低下で財務体質的には悪化しているのですが、潤沢なキャッシュがそれを支えて、更に着実に利益は伸ばしていることでROEがここ17、18年で非常に伸びてきています。適切に投資を行いそれが利益増につながる、キャッシュが強いため次の投資も行えるというサイクルで効率よく利益を伸ばしているということが分かります。

digiday.jp

6.まとめ

ULは強力なブランド力を誇り、さらに新興国地域への販売にも強みを持っている企業なので将来性は十分あると考えます。また、利益率の改善やCFの潤沢さなどを見ても企業の魅力としては高いと思います。ノミの投資家としては積極的に買い増していきたい銘柄ですね。一点リスクと考えられるのは為替とブレグジットの影響です。ULはイギリス銘柄のADRですが、配当はユーロ基準でドル換算されるためユーロ安になると配当金が目減りしてしまう可能性はあります。またブレグジットにより企業への税政策や配当課税などの政策が変わると多大な影響を受けてしまう可能性はありますので、その点には注意したいところです。

 

この分析は個人の見解になりますので、投資は自己判断でお願いします。

 

 

ボーナスと夫婦の会話

こんにちは!ノミの投資家です。

 

12月と言えば何でしょう!!?クリスマス!!年末休暇!!いろいろ楽しいことが盛りだくさんの月ですが、サラリーマンにとって12月と言えば、

そう!!冬のボーナスです!!!

日頃いろんな軋轢に耐えながら、満員電車に揺られながら、行きたくもない飲み会でお酌しながら、全てはボーナスをもらうこの日のためと言っても過言ではないぐらい嬉しい日なのです。ということで今回は株投資からは少し離れてボーナスと夫婦の会話のエピソードを紹介したいと思います。

 

私、ノミの投資家も冬のボーナスが無事頂けました!!額は手取りで数十万円台ですが、毎月の給料の他にボーナスが出るのは本当にありがたいことです。12月2週目はサラリーマンのボーナス週ということでツイッターでもボーナス獲得ツイートで溢れてますね~。そんな中、心温まるツイートを見つけました。

あおみさんのツイートですが、旦那さんのボーナスが入って、「お疲れ様」と「いつもありがとう」を伝えてラブラブな感じですよね~(ღ♡‿♡ღ) いいなぁいいなぁ~!めっちゃうらやましかったので、私もそんな会話を期待して奥さんにボーナスもらったよ~とラインしてみました!

 

ノミ:ボーナスもらったよ~ 〇〇万円!!

奥さん:そう

ノミ:(えっ!!?それだけ??) どしたん??嬉しくないん?

奥さん:どうせ貯蓄と投資に回すだけでしょ?私に何のメリットがあるの?

ノミ:Σ(゚ロ゚;) (そ、、それは事実なんやけど、何か機嫌悪い、、、) ご苦労さん!ぐらい言ってくれるかと思ったんやけど、、、

奥さん:今はそんな気分ではない

ノミ:(|||O⌓O;)  ( ·᷄ ︵·᷅ )ショボーン 

 

終ぅぅーー了ぉぉぉーーー!!!

 

という訳で、ノミはあえなく斬り捨てられましたぁぁ!!貯蓄と投資は奥さんにメリットない訳ではなく家族の将来のためなんですが、そんなごちゃごちゃしたこと言ったところで感情的になった奥さんの前では無意味なのは知ってます!いろいろ話を聞いてみると、朝から子供がめっちゃグズって幼稚園行く準備はしないわ、突然お漏らしするわでてんやわんやだったことで相当頭に来ていたみたいです。子供の面倒見るの大変ですから精神的にキリキリするのは私も理解してるので、とりあえず今日は早めに帰るからゆっくり家で休んでいるように伝えて仕事に戻りました。が、、、あおみさんのツイートの流れを期待していたのでやっぱショックでした、、o(╥﹏╥)o

でもノミの投資家はノミの心臓なので、とにかく奥さんが機嫌直してもらうために帰り道にとりあえず忖度ケーキを購入!!帰ってケーキを食べさせたら何とか機嫌を直してくれました、、、あ~~怖かった◝(⁰▿⁰三⁰▿⁰ ‧̣̥̇)◜

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ということで、ノミの投資家はボーナストークで敢えなく撃沈した訳ですが、たった一言「お疲れ様!ありがとう!」と言ってくれれば気分良く仕事頑張れたんでしょうが、奥さんもいろいろ大変なのは理解しているとは言え、やっぱりちょっと寂しかったですね。

世の中の奥さん!旦那さん!パートナーがボーナスとか給料もらってきたら是非あおみさんのように

「お疲れ様!ありがとう」

言ってあげてくださいね!!!それが夫婦円満につながりますよ^^

 

  

11月までの実績まとめ

こんにちは!ノミの投資家です。

 

いや~もう師走に入りましたね!一年経つのは早いですね!米国株を初めて早一年が経とうとしています。さてさて12月に入りましたので毎月恒例の成績まとめをしたいと思います~^^今回は11月までのまとめになります。

1.ポートフォリオ

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 11月は米中貿易摩擦の楽観的見通しから終始上げ基調の相場でした。各銘柄の評価損益率も大きく改善して、合計で+8.3%となりました!特にABBVなんかはここ2か月ほどで大きく上昇し私のポートフォリオの中でも構成比トップになってます!ボラの高い銘柄なんでこのまま上がり続けるとは思いませんが、下がればまた買い足していきたい銘柄ですね!MOをはじめとしたタバコ株も電子タバコ禁止関連のニュースが出ていたころに比べると直近の決算などが悪くなかったことやFDAがニコチン規制を諦めたことなどややグッドニュースが出てきており株価が急回復を見せています。低位銘柄の買い増しもそろそろ実施しないといけないのでバランスを見ながらどれを買い増すか検討していきたいと思います。

そして、今月はなんと大麻銘柄のキャノピーグロース(CGC)とオーロラカンナビス(ACB)が新たにポートフォリオに加わりました!それぞれ60ドル程度の投資なのでポートフォリオの中では1%にも満たないレベルですが自分がまさか大麻銘柄の株主になるとは思ってなかったのでワクワクしてます 笑笑。大麻銘柄は言わずと知れたハイボラティリティの銘柄なので買ってすぐに二桁マイナスとなってしまってます^^;;;

因みにこちらの記事で大麻銘柄の分析をしていますのでご参考下さい。

nomiinvestor.hatenablog.com

2.総資産・損益推移

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 次に資産推移です。9~11月は相場全体がアゲアゲだったことで評価損益率が大きく上昇しました。11月末時点の総資産、評価損益率、配当を含めた資産増加率と額は以下になります。

・総資産:$39,531

・評価損益率:+8.3%

・資産増加率:+8.7%

・資産増加額:+$3.981

配当を含めたインカム・キャピタル合わせた資産増はなんと約4000ドルとなりました!!!米国株はホントに資産をガンガン増やしてくれる夢の運用だと思います。とは言え、株価はいつ急落するか分からないので評価損益は単なる目安として淡々とした気持ちで眺めるだけですね~

3.配当実績

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 最後に配当です。11月はABBV、BTI、GIS、MA、Tから配当が入り、受取り配当は$110.51となりました!!毎月安定して100ドルを超えてくれるとホント有難いです^^ただ、今月は私が10日以上も海外に出張出ていたり会食もかなり多く多忙を極めていたことで買い増しができませんでした、、、。複利をフルに効かせるためには配当はもらったらすぐに再投資するのが基本なんですが、、まあ今は相場全体が高値圏に突入しているのでとりあえず機会を待つタイミングだったということで良しとしておきます。

 

さてさて今月は12月ということで一年の最終月になりますので、次回の実績まとめは配当を含めた各銘柄の年間リターンパフォーマンスを算出してみたいと思います!!その前に暴落して全部マイナスになるかもしれませんがwww

ではでは~~

  

禁断の大麻関連銘柄を財務分析!

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こんにちは!ノミの投資家です。

 

今回はあまり米国株投資家のブログでも記事にされていない大麻関連銘柄について財務分析をしてみました!タバコ銘柄や医薬品銘柄は大人気でホルダーの方も多いのですが、大麻についてはまだまだホルダーが少ないですよね。ノミの投資家も大麻関連銘柄は持っていませんが、「グリーンラッシュ」と表現されるほど大麻のビジネスは世界で急拡大しています。そんな大麻ビジネス関連の銘柄を財務分析してみました!

目次

1.大麻ビジネスとは?

 大麻と聞くと日本では麻薬取締法によって医療用も含め固く禁じられていますが、世界各地では医療用の大麻を認めている国もあり、医療ニッチ産業として存在しています。そんなニッチ産業だった大麻ですが、昨今米国では食用・娯楽用として合法化する州も出てきており今後の成長産業として期待されています。経済誌「Forbs」の記事によると世界の大麻市場は2016年に約77億ドル規模だったが、2021年には314億ドル(約3兆4000億円)規模にまで拡大すると予想されているそうです。70億ドルから314億ドルですから、たった5年で4倍の市場規模に成長するんですから凄まじい勢いの成長ですね!

forbesjapan.com

(当ブログでは大麻の娯楽性や医療効果などについては知識がないため一切触れません)

2.大麻関連銘柄

医療用大麻は割と有名な銘柄でも販売しており、高配当狙いの投資家から人気のアッヴィ(ABBV)もマリファナの合成成分を含むマリノールという医薬品を販売しています。またコカ・コーラ(KO)も大麻入り健康飲料水の製造を検討しているそうです。

www.huffingtonpost.jp

そんな大麻関連銘柄ですが、今回は大麻の栽培・加工を行っている、ティルレイ(TLRY)・クロノス(CRON)・オーロラカンナビス(ACB)・キャノピーグロース(CGC)について財務分析してみました。

[銘柄概要]

◆ ティルレイ(TLRY):カンナビス製品を医薬品販売業者に供給。医療カンナビスの研究、栽培、加工および世界中のカンナビス製品を販売。オーストラリア、カナダ、ドイツの患者に大麻製品を供給、カナダとヨーロッパで医療用大麻を製造。

◆ クロノス(CRON):世界的に事業を運営するカナダの多角的・垂直統合された大麻会社。複数の国際的生産・販売プラットフォームを有し、米アルトリア(MO)が株式の45%を保有

◆ オーロラカンナビス(ACB):カナダに拠点を置く医療大麻会社。コカ・コーラ(KO)と大麻成分入り飲料水の開発について協議中。

◆ キャノピーグロース(CGC):カナダに本拠を置くマルチブランドの大麻会社。カナダの医療市場における法的マリファナの製造及び販売事業、また、カナダの娯楽用途でのマリファナの生産と販売にも注力。コロナビールで有名なコンステレーション・ブランズ(STZ)が4000億円を出資。

3.収益性分析

早速財務分析をしてみます!!まずは収益性分析です。データソースはいつも通りMORNINGSTARで、2015年~2018年の4年間のデータを見てみます。

[売上・営業利益・純利益]

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[キャッシュフロー]

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 ん???( ゚д゚) ・・・

(つд⊂)ゴシゴシ
 
(;゚д゚) ・・・
 
(つд⊂)ゴシゴシゴシ


(;゚ Д゚) …!?

 

なんじゃこりゃぁぁ!!大赤字やんけ!!

ひどい収益性ですね、、、、。営業利益率がマイナスになってます、、、。しかもキャッシュフローも毎年マイナスですから、お金をジャバジャバ流出させながら商売しているような状態です。いつも高配当優良銘柄の財務ばかり見ているのでこのようなひどい収益性を見ると驚愕してしまいますね。営業利益率がマイナスってことは費用率が高すぎて本業の商品を売れば売るほど赤字が広がっていくことを意味していますので、一見どの銘柄も資金がショートして即倒産してもおかしくないのでは??と疑ってしまいます。が、一点注目すべき点は売上高の成長率です。特に4社とも2017→2018年の売上が急激に伸びています。TRLYは2倍、CRONは4倍、ACBは3.2倍、CGCは2.9倍です。売上高がこれほど急激に大幅にアップするって生産設備や販路網などに莫大な投資をかけて生産力と販売力を増強しないと達成できません。また4社とも営業利益の赤字額と純利益の赤字額があまり変わりません。これは投資を行う中でも広宣販促や営業販売面への費用がかかっているということです。つまり、この4社は現在市場の急成長に伴いそれらの営業費用投資をガンガン行っていることで営業利益率が大きく赤字となる反面、売上高が倍々に伸びていっているものと考えられます。

CRONを例にP/Lを詳しく見てみました。以下CRONの2018年決算書のP/Lになります。

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粗利率は17年の50%から18年46%へと低下していますが、それ以上に営業費・管理費などのが大幅に増大し営業利益を圧迫、また研究開発費なども増えており、販管費で前年の3倍と増大しています。つまり販売を加速するためにドンドン人員や販路網に投資しながら増強し販売を伸ばしていっている状況になります。

4.資金調達ルート

これほどの赤字を抱える会社にこれほどの投資を自力の営業CFで賄えるはずもなく、先行投資的な資金調達が必要なんですが、その金はどのようにして調達しているのでしょうか?資金の調達方法はバランスシートの負債と純資産の部にヒントが出てきますので、確認してみましょう。

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意外にも2018年現在ではTLRYを除き資金の大半を自己資本で賄っていました。ほとんど借金せずに自分たちのお金で販売活動投資をしているのですね。でもこの自己資本はほとんど他資本から出資を受けています。以下が発行済み株式数です。

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4社とも株式を大量に発行しながら資金を調達していることが分かります。まだまだ企業の信用力としては低く社債や銀行からの借金での調達が難しいため、新規で株式を発行しながら市場から資金を調達して投資に回していることが分かりますね。

5.株価チャート

 そんな4社の株価の動きはどうなっているでしょうか?4社とSP500をINDEXにして比較してみました。

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2015年からのINDEXでみると4社とも大幅に株価が上昇していますね。ただ、2019年に入ってから急激に値下がりしており、4社とも2年前ぐらいの株価レベルに下がってしまっています。17~18年の上昇は急激な売上高の増加につられた完全にバブルだったようですね。いずれにしても、値動きがものすごく激しく下落リスクも高いため投資するには大麻ビジネスの将来を信じる信念とボラティリティに翻弄されない鉄の精神力が必要そうです。

6.マリファナ関連ETF

このようにまだまだスタートアップ段階のマリファナ関連ビジネスですが、なんと既に関連銘柄のETFが存在するようです。個別では株価変動や倒産リスクも高いですが、ETFになればリスクは大幅に減らせますね!

マリファナ関連ETFについてはのんこさんが分かりやすく記事をまとめられているので、以下をご参照下さい。

non-fx.com

7.まとめ

以上、大麻関連の代表銘柄の分析でしたがいかがでしたでしょうか?大麻ビジネスは儲かる!なんてネットの情報なんかに流れているのを見かけますが、少なくともアルトリアやコンステレーションブランズなどが出資している医療用大麻の栽培・加工などを行っている業者は今のところは全く儲かってないですね。大麻ビジネス自体がまだまだ黎明期ということもあり、もし投資するとしたら今後の成長へ期待してやや投機的な形での投資になることは否めないと考えます。株価も激しく上下するので当たればラッキーぐらいの感覚でないと精神的にもたないでしょうね。ただ、米国や世界各地で娯楽用大麻の合法化が進んできており、今回分析した4社も売上高の成長率は目を見張るものがあるのも事実です。まだまだスタートアップ段階の業界ではありますが、今後世界的に規制などが再び厳しくならなければ市場自体はドンドン拡大していくかもしれませんね!

 

 

上記分析は個人の見解になりますので、投資は自己判断でお願いします。

  

10月までの実績まとめ

こんにちは!ノミの投資家です。

 

早いもので今年も残すところあと2か月となりました!会社の会計的には10月は下期が始まる月ですが、年末年始とか予算会議とかを考慮すると下期は上期よりずっと短く感じますね!ってことで、10月が終わりましたので毎月恒例の実績まとめをしたいと思います^^

1.ポートフォリオ

まずはポートフォリオです!

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今月は銘柄追加はなく、受け取った配当金でPFEを4枚追加しただけの動きでした。10月は9月に引き続き米中通商協議が順調に進んでいるという楽観から相場は堅調で、買付総額は$36,332で時価総額は$38,144と評価損益率は5%まで回復しました。PM,MOといったタバコ銘柄の株価が回復してきており、ポートフォリオ構成比も徐々に上位に返り咲いてきました!GISは株価が失速しており構成比もかなり下がってしまいましたね。買い増しのチャンスを狙っていきたいと思います。PEPは引き続き株価堅調。Tは3Q決算で中期計画が好感されて株価をかなり伸ばしてきています。

2.資産増減

次は資産の増減をチェックしてみます!

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10月は株価の堅調から評価損益は5%と前月の2.86%から2.2%もの上昇となりました!また、配当を含めた資産増加は6.9%となり株価の堅調と受取配当の積み上がりで資産は少しずつ増えていっています。

3.受取配当

最後は受取配当金になります。

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 今月はPMやMOといった高配当銘柄からの配当もあり、合計で$142.76を受け取ることができ、年間のトータル配当は$832になりました!もらった配当金は速攻でPFE 4枚追加の再投資に回しました^^配当金がどんどん増えながら入ってくるのってホント有難いことです!自分のお金を投入しなくても配当だけでもキャッシュ回りますからね!来月はついに9月に新規投入したVからの配当が入る予定です!枚数がしょぼいので受取り配当もたかが知れてるんですが、楽しみです!^^ ではでは~~

 

 

激突!生活必需品銘柄パフォーマンスシミュレーション!

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こんにちは!ノミの投資家です。

 

今回もシミュレーションシリーズでお送りします!積み立て投資と配当再投資を過去の実際の株価に照らし合わせてパフォーマンスを試算するシミュレーションシリーズですが、第3弾は生活必需品セクターの代表銘柄のパフォーマンスシミュレーションになります!生活必需品というと配当狙いの米国株投資家であれば必ず1つはポートフォリオに入れていると思いますが、その中でも多くの投資家に愛されている、コカ・コーラ(KO)、P&G(PG)、コルゲートパルモリブ(CL)、キンバリークラーク(KMB)、マクドナルド(MCD)というシーゲル銘柄とバフェット銘柄の代表各とも言える銘柄たちをシミュレーションしてみました。どのような結果になるでしょうか!?

目次

1.株価変遷

まずは5銘柄の株価の変遷を見てみましょう。以下2008年1月からのINDEXチャートになります。

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 MCDが大きくアウトパフォームしていますね!MCDは株価の面に関しては2008年からずっと他の4銘柄を抑えて常に高いパフォーマンスを維持しており、2019年10月現在では350%と10年前の3.5倍に達しています!!一方でボラティリティも高くなっておりここ3年ほどは株価の上下が大きくなってきていますね。成長率の高くない生活必需品セクターの中では異彩を話す存在です!KO、PG、CL、KMBは10年かけて1.5〜2倍程度成長しておりボラの小さな動きとなっていますが、ジワジワと株価を成長させていて生活必需品らしい株価成長率となっていますね。

2.シミュレーション条件

今回も前回同様シミュレーション条件は以下のもので試算します。

【試算条件】

・2008年1月より投資開始、2019年10月まで投資

・初期投資1000$

・毎月100$ずつ入金し月末の終値で買付け

・受取配当は全て再投資

・端数も再投資

・課税条件は、現地課税10%、日本国内課税20.315%

この条件で試算したシートは以下になります。細かいので、KOのものだけを貼り付けます。

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3.資産増減シミュレーション

さ、結果はどうなったでしょうか!? 

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自己資金の投入は2008年1月~2019年10月までの142か月で15,100$の積み立てとなりましたが、以下が5銘柄の資産増加になります。

KO 26,830$(11,739$増、+78%)

PG 29,891$(14,855$増、+98%)

CL 22,787$(7,694$増、+51%)

KMB 29,7640$(14,687$増、+97%)

MCD 38,652$(23,679$増、+156%) 

※100%は資産2倍 

 

結果はMCDの圧勝でした!株価の上昇が大きく影響し2017年4月以降加速度的に試算が増えています。ただ、株価のボラが高くなってきているのでここ2年ほどはかなり資産の増減率が高くなってきています。KMBは2016年ごろは一時トップに出るパフォーマンスを見せていましたが、2017年以降はMCDにトップの座を明け渡し、2019年10年現在はPGと大接戦を繰り広げています。CLもKMBと似た動きを取っていましたが、2018年以降はパフォーマンスが低迷しています。KOは2013~2017年頃まで株価が停滞したことで資産も伸び悩んでいましたが2018年以降に徐々に株価が上がり始めパフォーマンスが上がってきています。PGは2017まで最下位に沈んでいましたが2018年以降株価が成長したことでここ最近はMCDに劣らないレベルの急伸率で伸ばしてきており、2019年10月にはKMBを抜いて2位まで上がりました!

4.配当金

ここからは配当金対決です!以下、2008年~2019年の累計受取配当になります。

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f:id:nomiinvestor:20191028000814p:plain受取配当でトップに輝いたのはKMBでした!KMBは2010年頃は株価が低迷し4%とかなり高配当となっていたことと継続して配当率が高水準を維持できていたのが受取配当の積み上げにつながりました。第2位の座を獲得したとはMCDでした!株価の面では首位、受取配当で2位となり、輝かしい実績を収める結果となりました。ただ、MCDは近年の株価上昇で配当率は2%台前半と低下してきており、今後のパフォーマンスが気になるところですKOは3位となり、配当率が継続して3%程度と一定水準を維持できており着実に積みあがりました。CLは株価が中途半端に上昇してしまったことと増配がややソフトであったことで配当率が低い状態で推移し結果的に受取配当は5銘柄の中では一番低くなってしまいました。PGは2014年ごろは配当率3%強と高くなっていましたが最近の株価上昇で2%台と低下しています。

5.追加枚数

最後に、今後のパフォーマンスを左右する追加枚数です。 

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追加枚数は1株単位の株価が安めのKOが継続的に一定枚数を買い増せています。株価の上昇が緩やかなので将来の起爆剤となりうる枚数が燃料のように積みあがってますね。KMBとMCDは近年の株高で毎月100$の入金と受取配当金だけでは買い増しできない月もあり追加枚数は低下しています。 

7.まとめ

いかがだったでしょうか!?MCDは株価のアウトパフォームと更に受取配当もかなり積み上がったことで資産を効率的に増やすことができました。KMBはあまり米国株クラスタの中でも保有者が見当たらないのですが、配当率の高さから地味にパフォーマンスが良いことが分かりました。KOはバフェット銘柄ということもあり、株価は安定的に推移していますが、配当・株価共に急激に伸びていくことはなさそうなので、一定額の配当を安定的に提供してくれる銘柄として使い勝手がいいですね。PGは2014年ごろまでは株価が低空飛行でしたが、ここ最近の株価上昇でパフォーマンスがググっと上がりました。CLはシーゲル銘柄ですが、期待とは裏腹に他の銘柄に水をあけられる結果となりました。

生活必需品銘柄でバフェット銘柄だ、シーゲル銘柄だといって一括りの評価はありますが、個別にみていくとパフォーマンスにかなりの差が出ることが分かりました。著名投資家保有している銘柄だと妄信せず、事業内容や決算内容などについて把握した上でそれぞれの特徴を考慮したポートフォリオを構成していきたいですね!

 

 このシミュレーションは個人の見解になりますので、投資はあくまで個人の判断でお願いします。