こんにちは!ノミの投資家です。
5月の米国相場は思いっきり下げ相場で投資家の中には心穏やかではない人もいらっしゃるのではないでしょうか?19年の米国株相場は1月にアップルショックや前年末からの逆イールド発生で大幅下落に始まり、そこから怒濤の上げ相場を演じた後、なんとS&P500指数は4/30に最高値を更新しました。しかしそこからトランプさんお得意の関税砲で米中貿易戦争再激化の様相を呈してきてから5月のS&P500指数は結局、約6.5%も下落することになりました。この貿易摩擦は長期化する可能性があり、これによる世界景気の減速が懸念されています。相場は今後の景気動向にかなりセンシティブになっており一部では20年からリセッション入りするかもと噂されているほどですね。
このような相場の動きに関して、ノミの投資家も不安がなくはないので、そんな中でもノミの心臓を守りつつ長期投資家として平然と追加投資を行っていけるよう備忘録的な記事を書いてみました。
1.S&P500の歴史
こちらは1920年代から現在までのS&P500指数の動きの歴史です。数々の暴落を経験してきましたが、S&P500が30%を超える暴落を経験したのは過去に7回あるそうです。
- 1929年8月~1932年6月:-86%
- 1937年2月~1938年3月:-53%
- 1968年11月~1970年6月:-33%
- 1972年12月~1974年9月:-46%
- 1987年8月~1987年11月:-34%
- 2000年3月~2002年10月:-49%
- 2007年10月~2009年3月:-56%
やはり2000年以降に起こったITバブル崩壊とリーマンショックが目につきますね。50%も株価が下落したら精神崩壊する人が出てくるレベルですね。ただ、アメリカは過去に起こった様々な危機を金利政策や他国への締め付けなどで乗り越えて、数年で株価は回復し結論は最高値を更新し続けているのです。1990年のバブル崩壊からいまだに最高値を更新できていない日本とは経済や政策の信頼度が全く違いますね。今後も何か大きな経済危機やリセッションが一時的に訪れるかもしれませんが、世界経済の中心であるアメリカは過去の歴史から見ても、ものの数年で持ち直して最高値をこれからも更新し続けていくものと思います。
2.株価下落は長期投資家にとってはチャンス
株価が下落して含み益がなくなったり含み損が出たりすると気分悪いですよね。それは短期トレーダーならなおさらですが長期投資家の人でも同じだと思います。ただ、長期投資家にとってはこの株価下落は将来のパフォーマンスを伸ばす絶好のチャンスなんです!それを確認するためにシミュレーションをしてみました。
<シミュレーション条件>
初期投資:300万円
追加入金:年間50万円
配当金は全額再投資
投資期間:30年
<ケース①>
まず、株価(増配率)が年率3%ずつ上昇した場合をシミュレートします。配当利回りは平均で3.5%で全額再投資です。これで30年回したところ配当金は200万円、資産は58百万円(資産増加額41百万円)まで伸ばすことができました。
配当金 | 2,054,994 |
総資産額 | 58,714,113 |
投入資産 | 17,500,000 |
資産増加額 | 41,214,113 |
・平均配当利回り 税引き後3.5% | |
・投入:初年300、2年目以降年間50万 | |
・株価(増配率)が3%ずつ上昇 |
<ケース➁>
次に下落相場を想定しました。株価が2~15年目まで3%ずつ下落し16~30年目まで3%ずつ回復、30年後には元の株価に戻る(30年後に株価成長無し)という値動きです。ただ、その中でも減配は無し想定で、入金は上と同じ条件でシミュレーションしたところ、配当金は600百万円、資産は79百万円(資産増加額61百万円)となりました。なんと、ずっと株価が上がり続けた場合よりも一度下落して元に戻る方が30年後のパフォーマンスが良くなるんです!これは株価が下落する中で割安に枚数を増やせるので16年目以降の株価上昇の際の起爆剤になっているんですね。株価下落は嬉しいことなんです!笑
配当金 | 6,413,535 |
総資産額 | 79,088,360 |
投入資産 | 17,500,000 |
資産増加額 | 61,588,360 |
・2~15年目まで株価が3%ずつ下落 | |
・16~30年目は3%ずつ回復 | |
・30年目には元の株価に戻る |
3.正しい銘柄の株価は成長を続ける
こちらは連続増配銘柄や、シーゲル銘柄の代表各の過去50年の株価変動の歴史になります。
どうでしょうか、S&P500が暴落の歴史を繰り返している中で配当貴族、シーゲル銘柄の株価は淡々と成長を続けているのが分かります。ここ10年の上昇が急激すぎて下落余地が大きいのではないか?と見えるかもしれませんが、これは目の錯覚です。グラフが株価の絶対額になっているため、例えば40→60ドルと20→40ドルの上昇が同じ角度になってしまっているせいです。20→40ドルの方が株価が2倍になるので上昇率としては大きいのですが、グラフがそうなっていないので誤解されがちですね。上昇率のインデックスでみるとどの銘柄もかなりキレイな右肩上がりになると思います。高配当、連続増配銘柄はセクターにもよりますが基本的に相場変動の影響を受けにくく、自らの業績が良ければ配当に裏打ちされた強さを持っています。なので下落相場でも比較的安心して買い増していけるのです。ただ、KOやPFEのように一時的に株価が急騰している時期がある銘柄は、このときに高値掴みをしてしまうのは危険ですね。信頼できる銘柄でもバリュー系銘柄がPER40倍超えとかになると高値掴みのリスクが高くなります。肝心なことは、「正しい銘柄を適正な価格で買うこと」これに尽きると思います。
4.まとめ
S&P500は下落、暴落の歴史を繰り返してここまで力強く成長を続けてきました、それは今後も変わることはないと考えます。なぜなら米国の成長なくして世界の成長はないと言えるほど米国は世界への影響力が強いからです。長期投資家にとって重要なのは正しい銘柄を選ぶこと、そしてBuy&Holdで簡単に手放したりしないことですね。株価の上下は読めませんので、信頼のおける銘柄を適正なPERで購入し続けることで下落相場でも心穏やかに過ごして将来の資産を増やしていきたいと思います。
上記は個人の考えになりますので、投資はあくまで自己判断でお願いします。
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