ノミの投資家奮闘記

ノミの投資家奮闘記

サラリーマン投資家の米国株長期運用記  

AAPL,CSCO,IBM,MSFTを定額購入したらどうなる?

こんにちは!ノミの投資家です。

 

今回もシミュレーションシリーズです!今回はIT系代表銘柄を定額購入していたら資産がどのように変化していたかをシミュレーションしてみました!最近、皮算用にハマっていまして、シミュレーションばかりしながら勝手に金持ちになった気分になってます笑

さて、今回のシミュレーション銘柄は、キャピタルとインカム両獲り狙いの投資家から人気のApple(AAPL)、CISCO(CSCO)、IBM(IBM)、Microsoft(MSFT)を取り上げてみました!資産はどのようになるでしょうか!?

目次

1.株価推移

まずはその4銘柄の株価INDXの推移になります。

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2008年1月を起点としてみましたが、AAPLの圧勝ですね。2008年当時の株価が12倍に膨れ上がっています。MSFTも4倍と並外れた成長を見せていますがAAPLと比較すると低調な推移に見えてしまいますね。2008年というとちょうどiPhoneが発売され始めたころなんで、その成長を全て株価に織り込んだのがこの結果ということですね。AAPL恐るべし!!最下位はIBMで約10年間で25%しか成長していませんでした。永遠の不発弾と言われてしまうのも仕方ないかもしれませんね、、、

2.シミュレーションの条件

今回のシミュレーションの条件は以下になります。

【試算条件】

・2008年1月より投資開始、2019年10月まで投資

・初期投資1000$

・毎月100$ずつ入金し月末の終値で買付け

・受取配当は全て再投資

・端数も再投資

・課税条件は、現地課税10%、日本国内課税20.315%

 

この条件でシミュレーション詳細は以下になります。全ての銘柄を表示すると細かすぎるのでAAPLのものを貼り付けます。

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3.総資産推移

さ、どんな結果になったでしょうか!?まずは総資産の比較になります。総資産の増減をINDEXチャートにしてみました。

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投入自己資金は15,100$になり、それに対し各銘柄の総資産は

AAPL:81,890$ (442%)

CSCO:33,032$ (119%)

IBM16,262$ (8%)

MSFT:63,720$ (322%) ※100%は資産2倍

という結果になりました!株価では圧勝していたAAPLが総資産の増減でもトップになりましたが、MSFTが怒濤の追い上げを見せて2018年以降はかなりデッドヒートとなっていますね。IBMはたったの8%しか増えない結果となってしまいました。ホルダーの方の中にはかなり不満を持たれている方も多いかもしれませんね、、、CSCOは119%増と2.2倍資産増となりましたので満足のいく内容かもしれませんね。AAPLは株価の上下の影響を大きく受けてしまいボラがかなり高くなっていますが、それに対しMSFTは資産増が安定的です。株価に比してMSFTの資産増がAAPLに迫ってきている背景は枚数にあります。以下が追加枚数の推移です。

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AAPLは2011年以降株価が大きく上昇してしまったことで毎月100$の入金ではなかなか枚数を追加できなくなってしまいました。一方MSFTは株価の上昇が急激ではなかったため一定の枚数をコンスタントに追加できたことが後々の株価上昇でブーストがかかり資産を効率的に増加させられました。

4.配当積み上げ

次は配当の積み上げになります。2008年から受け取った配当の累計($)は以下になります。

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意外にもAAPLが3,282$で最多という結果になりました!AAPLは株価もグングン成長していますが、意外にも配当としても還元志向が強く増配率も年10%程度と非常に高くなっています。MSFTは2,925$と株価も徐々に上昇させながら配当も適度に分配していることでそれなりに積みあがっていますね。意外だったのはIBMでした。たったの2,508$に留まってしまっています。今ではハイテク系屈指の高配当銘柄となっているIBMですが、以前は然程配当率が高くなく他社に劣る積み上げレベルとなりました。

以下の表は配当率の分布図になります。 

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 MSFTは2009~2014年頃までIBMよりも高配当な銘柄だったんですね!このころから買い増し続けている人はかなり配当による複利が効いてきているようです。IBMは2017年以降の株価下落により高配当となっていますが、それ以前は2%台と高配当銘柄とは呼べないレベルで近年の株価下落により資産が思ったほど増やせない結果となりました。

AAPLは意外にも増配スピードが高く、株価の上昇と比較してもそれに負けないレベルで配当も増配してくれていることで枚数が増やせなくても受取配当の伸びは目を見張るものがあります。

5.まとめ

いかがでしたでしょうか?アメリカを代表するIT銘柄を定額買付けした場合のシミュレーションですが、IBMとMSFTの資産推移が意外でしたね。AAPLの株価成長には目を見張るものがありますが、MSFTが配当と枚数の底力で巻き返してきているのが配当狙いの投資家には非常に魅力的に見えますね。IBMは今でこそ高配当で配当狙いとしては魅力的ですが、過去に投資家を失望させる成長率だったことが結果的に今の高配当率を生み出しているので、安易に配当のみを狙って買っても期待ほどの結果は得られない可能性がありますね。今回のシミュレーションでは、株価の急激な成長は大きなキャピタル増をもたらしてくれるが将来の資産増の鈍化を招いてしまう可能性があること、また、注意点として増配銘柄でも配当率が低い状態にあるときはある程度のキャピタル増も取らなければ効率的な資産増加ができないことが分かりました。

 

 

この分析は個人の見解になりますので、投資は個人の判断でお願いします。

 

 

アルトリアを定額買付けし続けたらどうなるか?

こんにちは!ノミの投資家です。

 

今回はシミュレーションシリーズ第2弾で、下落を続ける高配当銘柄アルトリア(MO)を過去からずっと定額積立で投資していたらどうなっていたか??がテーマになります。

前回は下落を続ける銘柄を購入し続けていたらどうなるか?について架空の株価と配当を条件にシミュレーションしましたが、「現実と違う!」と思われる方も多かったようなので、今回は実際のMOの株価と配当を基にシミュレーションしました。 

目次

1.アルトリアの株価推移

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 こちらは過去10年間のMOの株価推移です。リーマンショック後から右肩上がりを続けてきた株価は2017年1月ごろにピークをつけて2019年10月現在まで急速に下落しています。事業環境が厳しさを増していくと見られているタバコ業界ですので、その不安が株価に織り込まれている状態ですね。一方、配当は非常に高く2019年10月現在では7%を超えており、さらに50年連続増配の配当王の仲間入りを果たしていることから配当狙いの投資家にとっては非常に魅力的な銘柄の一つとなっています。そんな高配当に目がくらみ高値掴みをしたまま含み損を抱え続けている方も多くいるのではないでしょうか?

そんなMOですが、積み立て投資をしていたら資産がどうなっていたのかをシミュレーションしてみたいと思います。

2.2008年4月から積み立てた場合

アルトリアは2008年4月よりフィリップモリスと分社化され株価が調整されたので、分かりやすいように2008年4月を基点に2019年10月まで投資を続けた場合のシミュレーションをやってみました。積立条件としては以下になります。

 

■ 積立条件

・初期投資1000ドル

・毎月100ドル追加入金して月末の終値で買付け

・配当(税後)は全額再投資

・端数も再投資 

 

シミュレーション結果は以下のようになりました。

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結果、投入資金14,900ドルに対し総資産は26000ドルと76%の資産増を達成しました!直近の年間受取配当は約1,350ドルなので投入資金に対する配当率は税引き後で9%に上ります。株価の下落と増配と定額積立ナンピンが相まって総資産は大崩れせず着実に伸びる結果となりました。増配×複利の力は絶大ですね!

3.2017年1月から積み立てた場合

2008年から積み立てていたら資産は相当額増えているのですが、一方でホルダーの中でそれぐらい長期積み立てを継続できている人は極わずかだと思います。

「2008年から積立てって、そりゃそのあと2017年ぐらいまで株価が右肩上がりだったんだから資産増えて当然でしょ!!自分は最高値のときに高値掴みさせられたんだ!」と思ってる方が多いのが事実ですよね。そんなケースを想定したシミュレーションをやってみました。アルトリアの株価は2017年1月ごろをピークに下降の一途をたどっていますが、その最高値付近のタイミングで積み立て投資をスタートしたパターンです。

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結果、資産は25%減少して約1000$の資産減を食らうことになりました。2017-2019年の株価急落が激しく評価損が大幅拡大したことで資産が減少し、配当でもそれを補うことはできない結果となりました。2018年から投資を開始した場合でもほぼ同じ%で資産が減少する結果となりました。MOが高配当とは言えど、投資期間が2017年1月~2019年10月という2年10か月程度では配当が積みあがらず、評価損のスピードに追い付けないということが分かりました。高値掴みの傷は深い、、、

未来のことを予測したくはないですが、もし株価がこのまま同じ率(年率‐10%)下落し続け、配当は増配無しのステイでシミュレーションした場合、2023年3月まで総資産のマイナスは続きました。2017年に投資し始めて実に6年間も資産マイナスが続いてしまいましたが、ただ、それ以降は資産増となるので、株価が低迷する高配当株は忍耐がある程度必要なことが分かります。

4.  原因は何か?

さて、この資産マイナスを抱え続けないといけなくなった原因は何かを考察してみます。

結果論になりますが、高値掴みの原因の一つはPERが大きく上がり過ぎていたことです。以下のチャートが配当率とPERの10年間の履歴ですが、2009年ごろは15倍を割っていたPERが2016年~2017年ごろは30倍を超え、配当率も3%台と低下しており、株価がEPSやBPSと比較し大きく上がっていたことが分かります。タバコ株がPER30倍ですよ!?事業環境的に考えると恐らく大麻の合法化や電子タバコや加熱式タバコの登場でMOの将来が明るいと期待した人たちが挙って買いに走ったことで株価が大きく上がってしまったんだと考えます。その後電子タバコやその他規制が発効されたことで将来を悲観され株価が大きく下落しました。今だから冷静に考えられますが、MOのPERが30倍、配当率が3%台だったら、おそらく今なら買う人は極僅かでしょう。2014~2017年頃はやっぱりタバコ株らしからぬ人気だった、ジェレミーシーゲル流に言うとまさに「成長の罠」に嵌っていたということですね。タバコ株にしても何にしてもバリュー株を過大評価するのは危険だということが分かりますね。

 

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5.まとめ

いかがでしたでしょうか?高配当銘柄とは言えどもやはり株価が上がり過ぎて「超高配当とは言えない状態」になると買い増しはリスクが高いことが分かりましたね。株価が急落することで短期間の受取配当でも賄いきれない含み損を抱えてしまう事態となってしまいました。バリュー株への長期定額買付けは2008年から買付けシミュレーションのように長期で続けていけば非常に有効ですが、2017年からのシミュレーションのように買付け開始のタイミングや短期的な投資では逆効果になる可能性がありますので、バリュー株投資をする際は、業界や銘柄によっては買付け時に必ずPERは確認しておく必要がありますね。高配当銘柄についつい飛びついてしまいがちですが、業界によって適正なPERはそれぞれケースバイケースで違うので、買い付ける際は機械的な定額買付けをする場合も業界をよく考えてPERを確認した上で買付けを開始するのが無難と思われます。また一方で、長期で投資を継続していけばドルコストと複利の効果が出てくるので短期的な目線ではなく高配当狙いであればある程度長期的な視点で含み損に惑わされない投資をする忍耐強さも必要なことだと考えます。

 

上記シミュレーションと分析内容は個人の見解になりますので、投資は個人の判断でお願いします。

 

 

9月までの実績まとめ

こんにちは!ノミの投資家です。

 

この前8月実績まとめの記事を書いたと思ったら、もう9月が終わってました!!笑 全然記事アップできてなくてすみません!!!とは言え、サラリーマン生活と子育て生活でいろいろ忙しいので記事は1か月に書けて2~3件ですね^^;

ってなことで、もはや自己満化してますが毎月恒例の月末まとめ、9月までの実績をまとめたいと思います。

目次

1.ポートフォリオ

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まずはポートフォリオですが、9月のニュースは何といってもVとMAを購入したことですね!!いやぁ~私本来は高配当投資家なんですが、ついにルールを破ってVとMAに手を出してしまいましたね!もうホルダーになりたくて堪らなかったので衝動買いしました^^;笑 っと言っても少額ですけどね~これから株価がどんな動きをするか楽しみです^^ そしてMOも配当率が8%を超えていてヤバイことなっているのでもらった配当金で2枚追加しておきました!

米国株全体的に9月は上げ相場だったので強かったですね~ 含み益も久しぶりに1000$台に達しましたね。ABBVが低迷から回復してきて含み損がほとんどなくなってきてますし、PMはプラ転しました~。

2.配当金

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続いて配当金です。9月も配当金は無事に100$を超えて105$を受け取りました!毎月安定して100$入ってくるってホント幸せですね~ ちなみにノミの投資家は9月に会社で昇格したのですが、基本給が上がったのに手当が切られてトータルで給料が減るという事態になりました、、、。昇格人事に見せかけた懲罰人事のせいでメンタルだいぶやられたんですが、そんな時だからこそ毎月安定して100$入ってくるありがたみは心に沁みわたりますね(ToT)今年も残すところあと3か月ですが今のところ受取配当は合計689$なんで、このままいけば年末までに1000$を突破すると思われます!!

3.総資産推移

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総資産は8月に評価損が出たことで伸びが落ちましたが、9月は上げ相場のおかげで評価損が解消しさらに配当も入ってますので順調に伸びてきています。給料は減っても配当は毎年着実に増配してくれるので資産がドンドン増えます^^会社より全然頼りになりますね!笑 ノミの投資家の投資スタイルって配当もらってそれを再投資していくだけの退屈なものなのですが、こうやって着実に資産が増えていくので楽しいばっかりです笑 10月は下げ相場の様子なのでまた評価損が出てくるかもしれませんが、バーゲンセールみたいなものなんで入った配当金で淡々と割安銘柄を買い付けていきまーーす♪

ではではこの辺で~

株価が下落する高配当銘柄をずっと買い増したらどうなる?

 

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 こんにちは!ノミの投資家です。

 今回は株価が下落し続ける高配当銘柄を継続的に買い増し続けるとどうなるか?について分析してみたいと思います。アルトリア(MO)やフィリップモリス(PM)などタバコ株は将来の市場縮小リスクで継続的に売られており株価下落になかなか歯止めがかからない状況ですね。ただ、配当が高く配当率につられて購入している人も多く、そんな人たちの中でも含み損を抱えて不安になっている人も多いのが事実かと思います。そのような株価下落銘柄を継続的に買い増していくとどうなるのかいろいろなパターンでシミュレーションしてみました。

目次

1.株価が下落、増配は継続のパターン

今回のシミュレーションの前提条件として、初期投資で3,000ドル・毎年追加入金1,000ドル・配当金は全額再投資で20年複利運用する条件としました。そして株価と1株配当金は現在のアルトリア(MO)をモデルとしています。

最初のシミュレーションは株価が毎年1%ずつ下落、且つ、増配率は+3%と増配を継続してくれた場合です。また、配当課税は現地課税の10%と国内課税の20.315%の両方がフルにかかってきた想定にします。

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 結論から言うと、株価下落+増配というのは非常に複利運用では効果が高く、20年の運用で資産は249%増加、受取配当金は6,700ドルに上りました。自己資金は22,000ドルの投入に対し、総資産が55,000ドルと33,000ドルもの資産増となりました。ただ、株価下落+増配により配当率が17%と異常に高くなっており、現実ではさすがにここまで配当率が上がることはないでしょうが、増配さえ続けてくれれば株価下落は全く怖くないことがこのシミュレーションで分かりますね。

2.株価が増配率と同じ成長率の場合

次は、配当率が異常値にならないように増配率に合わせて株価も成長した場合をシミュレーションしました。株価・増配率ともに+3%として分析しています。

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結論は、資産増加は38,000ドルの資産増とシミュレーション1と比べると若干少ないものの、それでもほぼ同レベルで資産が増えることになりました。一方、受取配当は約3,500ドルとシミュレーション1の6,700ドルの半分程度となりました。これは株価が成長することで買い増せる枚数が減ってしまったことが原因ですね。

3.株価が下落し続け、増配も止まってしまった場合

 シミュレーション1・2ともに増配を前提として見たのですが、たばこ株ホルダーの中には「いやいや、心配なのはその増配が止まったときでしょ」と考えている方も多いと思います。シミュレーション3は、その増配が止まり、且つ、株価も下落し続けた場合です。

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 結果は、資産増加はやはり株価下落が響き、約17,000ドルに留まりました。ただ、受取配当金については、私も意外でしたが、シミュレーション2よりも多く、約4,000ドルとなりました。株価が下落することで購入できる枚数が増えたのが要因ですが、受取配当を増やすためには株価下落が重要なポイントになるということですね。

4.株価、配当ともに下落した場合

 最後のシミュレーションは株価も配当もそろって下落していくというこれまでのパターンの中で最も厳しい条件にしました。株価は3%ずつ下落、増配率も5%ずつ減少するパターンです。

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 結論から言うと、めちゃくちゃ意外だったのは20年後の資産が20%も増えていることでした。1株配当金は3.4→1.3ドルと62%下落、株価も42→23.5ドルと44%下落する中で、資産は4,000ドル増えて119%の増加率となりました。株価と配当がダブルで下落していっても、ある程度の配当率が維持できてれば資産は減ることなく増え続けるんですね!でも、さすがに20年で資産が20%しか増えないのはパフォーマンス悪すぎるので、やはり減配というのは一番警戒しないといけない点ですね。(それでも金利0の銀行に預けるより資産増えますが、、、笑)

ちなみに、細かくシミュレーションして損益分岐点を見てみたところ、株価が3%ずつ下落した場合、配当の下落率が8%以内であれば資産が減少しないことが分かりました。配当の力は偉大ですね!

5.まとめ

 今回「株価が下落する高配当銘柄をずっと買い増したらどうなる?」という疑問を4パターンでシミュレーション分析してみましたが、結論からいうと全てのパターンで資産は増えました減配されるとさすがに痛手で資産増加は限定的になるのが分かったのですが、現実では減配されると同時に株価が暴落してくれるので配当率は比較的高水準で推移し、さらに購入枚数が増える分、複利を継続して回せばよほどの悲惨な状況にならない限りは大なり小なり資産を増やすことができるということが分かりました。ただ、連続増配を信じて買い続ける中で減配などの事態が起きても継続して買い増していくのは並大抵の精神力では難しいので、やはりリスクは分散しつつPFを作る方が無難と考えますね。この分析が皆さんの投資のお役に立てば何よりです!

 

 

上記分析はあくまで個人の見解になりますので、投資は自己判断でお願いします。

 

 

8月までの実績まとめ

こんにちは!ノミの投資家です。

8月が終わり天気も秋らしくなってきましたね!毎月恒例ですがポートフォリオの実績報告をしたいと思います!

目次

 1.ポートフォリオ全体

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8月相場は米中貿易摩擦関連でトランプさんのツイッターや世界景気減速懸念などで乱高下する相場でしたね。そんな中ノミの投資家のポートフォリオもいろいろなショックを被弾して、初めて合計の含み損益がマイナスとなりました!一番大きかったのはPMとMOの合併交渉報道ですね。これによりPM株は8%安、アルトリアは一時的に高騰したもののすぐに下落に転じ4%安となりました。翌日以降もズルズル下げ続けついに含み損に転じました。また、RDSも2四半期の決算が芳しくなく急落、PFEも後発薬事業を切り離したことで株価が急落しました。いろいろ被弾して評価損益は-0.2%に沈んでいますが、まあこうゆうこともあるでしょう!という感じで安くなった銘柄を少しずつ拾っていきたいと思います。8月は追加でMOを3株ほど購入しました。

www.bloomberg.co.jp

www.mixonline.jp

2.配当金実績

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8月の配当金はABBV 40.68$、BTI 30.53$、GIS 15.84$、T 18.31$の合計105.36$でした!毎月のように100$を超える配当が入ってくるのでありがたいことですね!含み益がいくらでようが現金は増えませんが、配当が入れば現金が増えるので配当だけが私の楽しみです 笑 この配当金を使って少しずつ買い増して複利につなげていきたいと思います。

3.総合成績

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配当金を含めた総合運用実績は+2.0%となりました!だいぶ減りましたね^^;評価損益はマイナスとなりましたが、配当を含めるとまだプラスをキープできているのでいかに配当が有難いものかが分かりますね!

 

ポートフォリオの株価はだいぶ安くなってきているので、来年NISA枠が復活するころまでにはもっと下げていてくれれば安値で拾っていきたいです!配当金は毎月100$以上入るので年末までにはあと300$以上はキャッシュインされますので楽しみです^^

さ、9月も頑張っていきましょう!

 

 

 

 

便利なアプリ「AirHelp」のご紹介

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こんにちは!ノミの投資家です。

今回は投資とは離れて便利なアプリの紹介になります!みなさんはAirHelpというアプリをご存知でしょうか?飛行機をよく利用する方でご存じない方がいらっしゃれば非常に良いアプリなので是非紹介したいと思います。

 目次

1.AirHelpとは

AirHelp(エアヘルプ)は 、 一サービスとしての司法を扱う企業であり、航空会社の乗客が欠航、遅延、過剰予約に見舞われた場合に補償を受ける手助けをする法律サービスを行っている。

https://ja.wikipedia.org/wiki/AirHelp

www.airhelp.com

飛行機をよく利用する方であれば一度や二度はストライキや機材不具合で欠航や遅延を食らったことがあると思います。そうゆうときってホント頭に来るんですがどうしようもなく、ただただ怒りをこらえることしかできませんよね、、、。EUにはこのような航空会社側の都合による欠航や遅延に対して乗客を保護するために賠償金請求ができるEC261という法律があるそうなんですが、普通はそんなこと知らず我慢して終わりとなるか、知っていても賠償請求なんて面倒過ぎて諦めてしまうかだと思います。このAirHelpは航空便の欠航・遅延に対して、なんと賠償金請求を代行してくれるアプリなんです!

2.EU域内発着便は補償されます

EU域内を離発着する便であればこのEC261がカバーされ、フライトの距離と遅延時間によって最大で700ユーロの賠償金を受け取ることができます。そして、最大で過去3年分の遅延・欠航について遡及して申請ができるんです!!

EU域内と域外の航空会社でカバーされる範囲が違うのですが、域内のキャリアの場合はEUが絡む発着便であれば全てカバーされ、EU域外のキャリアの場合はEUを出発する便であれば適用されます。また適用となる遅延度合いもフライトの距離によって対象非対象が変わるので以下をご覧下さい。

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また、免責となるケースもあり、以下の通り空港職員のストライキ・政情混乱・悪天候・安全保障上のリスクなどは補償の対象外となります。

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ノミの投資家は業務でヨーロッパ出張に行く機会が頻繁にあるのですが、2度ほど航空会社のストライキによりフライトキャンセルを食らいました。その2回分を申請を上げましたが、1件はものの数週間で賠償金450ユーロをゲットすることができました!

本当は600ユーロが請求権としてあるのですが、AirHelp側が成功報酬として25%を取りますので残りの450ユーロが私に振り込まれました。

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残りの1件についてはまだ法的に手続きを踏んでいる段階とのことで半年ぐらい経ちますが、手続き中の状態です。これも法手続きが完了すれば300ユーロをゲットできるものと思います!

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3.申請の方法

申請方法は至って簡単でした。アプリをダウンロードしてガイダンスに従ってフライト情報や自分の名前、住所などを入力、場合によっては書面にサインして写メにとって申請書と一緒に登録すれば簡単に申請が上げられます。アプリが日本語には対応しておらず英語になるのですが難しい単語や文章を読解することもなく英語が分からない人でも少し単語をググれば問題なく入力できるレベルだと思います。

4.アメリカの場合

アメリカにもEUと同じように乗客を保護する法律があるのですが、EUと若干違うのはアメリカの場合はオーバーブッキングによる搭乗拒否と預け荷物のダメージ・ロストバゲージに対する補償になり、搭乗拒否の場合は最大1350$、バゲージに関するトラブルついては1525~3500$の補償が受けられる可能性があります。

補償内容の詳細については以下ページでご確認ください。

https://www.airhelp.com/en/air-passenger-rights/

 

どうでしょうか!?欠航・遅延などを食らった怒りも、たった何個かの入力をして申請を上げることで数万円のキャッシュバックが得られるのであれば怒りも収まるのではないでしょうか??私はこのアプリを知ってからというもの、出張中のフライトはできれば欠航になって欲しいと願うほどです 笑笑

以上、便利なアプリのご紹介でした!

General Electricを財務分析してみました!

 

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こんにちは!ノミの投資家です。

8月はお盆休みで帰省やら会社でも飲み会が重なり全然ブログ更新できてませんでしたが、ようやく記事を書くことができました。今回は渦中のGEについて財務分析してみました!いろいろと話題になっている銘柄ですが、数字はどうなっているのか見ていきたいと思います!決算データのソースはいつも通りMORNINGSTARになります。

1.GE不正会計疑惑

ゼネラルエレクトリックは米国が誇る重電・医療機器メーカーの雄で、あの有名なトーマスエジソンが設立した会社を源流に持つ由緒正しい老舗です。日本との関係も深く、戦前は東芝(旧芝浦製作所)の大株主であったり、近年でも原子力関連で日立と合弁事業を行ったりと日本の技術発展にも多大に貢献した企業ですが、ここ数年は業績不振に喘いでおり、苦境に立たされていました。そんな苦しい状況の中で、今月追い打ちを掛けるように米国の著名な会計士によって不正会計疑惑をかけられており株価が暴落している状況です。

【GEの株価推移】

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2000年ごろは60ドル近くあった株価ですが、ここ20年で80%ぐらい下落してしまっています。20年間ずっと保有していたとするとどこで買っていても全員が含み損を抱えていることになるのでホルダーの方は非常に苦しい状況かと思います。

【不正会計疑惑の報道】

 米著名会計専門家のハリー・マルコポロス氏は15日、米電機大手ゼネラル・エレクトリック(GE)による巨額の不正会計疑惑に関する報告書をインターネット上で公開した。少なくとも380億ドル(約4兆円)の損失を隠匿しているとしている。マルコポロス氏は過去に巨額の詐欺事件を告発したことで知られており、株式市場でも波紋が広がっている。

 GEは15日、報告書について「根拠がない主張だ」とする声明を発表し、疑惑を否定した。

 マルコポロス氏は170ページを超える報告書で、GEが保険事業に関連して将来予想される支払いに備えた引当金を十分に積んでいないと分析。さらにGEが保有する関連企業株の会計上の扱いでも不正があると主張した。不正額はGEの時価総額の4割以上にあたるといい、01年に経営破綻した米エネルギー大手エンロンによる不正会計事件よりも深刻な事態だとしている。

https://www.sankei.com/world/news/190816/wor1908160023-n1.html

 こちらがGEの不正会計疑惑の報道ですが、4兆円の損失隠しが行われていると言ってますね!!!4兆円って凄まじい額ですね、日本の重電メーカー三銃士の一角である三菱電機の1年分の売上に匹敵するレベルの額になりますから莫大な損失になります。これが真実であるとするとGEは経営破綻する可能性がありますね、、、

さて、こんな苦境のGEですが、実際財務状況を見て、どんな感じで苦しいのか確認してみたいと思います。

2.収益性分析

早速GEの収益性を見てみたいと思います。

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売上は1200億$なので日本円では12.6兆円(105円/$換算)ぐらいですね。日本の重電メーカー首位の日立が10兆円弱なので日立の1.5倍を誇るレベルなのでとてつもない巨体になります。18年の営業利益率も8.2%と日立の7.9%を上回るので営業力・販売力・製品力の底力は日系企業を上回る水準になります。しかし注目すべきは営業利益率の低下推移です。14年は37%と圧倒的な収益率を誇っていましたが、15年以降は急激に低下し現在も2桁に乗せられない状態が続いています。売上も同じ時期に急減していて、この時期に家電部門を他社に売却しているので、これが収益の大幅減に影響していると思われます。

3.キャッシュフロー分析f:id:nomiinvestor:20190819225651p:plain

CFについても非常に苦しい状況です。営業CFは辛うじてプラスを確保していますが、16年からは投資CFを支えきれなくなり、フリーCFがマイナスとなっておりキャッシュアウトが続いています。投資額は減らして財務改善を図っているようですが、営業利益率の低下と債務返済によるキャッシュアウトで金回り悪化の対策が打てていない状況ですね。本当に苦しいと思います。

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こちらは同業のドイツが誇る重電優等生シーメンスのCFですが、めちゃくちゃ優秀ですね。圧倒的な営業CFに支えられてフリーCFがジャブジャブ入ってくる企業です。GEと比べると稼ぐ力に歴然の差があることが分かります。

4.配当性分析

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EPSは目も当てられない状態ですね、、、。それに加えてキャッシュが厳しいことから配当も減配が続いています。BPSも急激に悪化しています。これは事業を次々と売却していることで資産がスリム化しているからですが、一株あたりの資産としては年々減少の一途をたどっていますので、株主的には株式価値の悪化が痛い状況です。

5.バランスシート分析

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バランスシートは意外とあまり問題があるようには見えません。自己資本比率も若干ずつですが増加傾向にあるので財務は改善させており、発行済株式数も減らしてきています。フリーCFが枯渇状態にもかかわらず、負債比率も増やさず株式数を減らすってどうやっているのかよく分かりませんが、BSは大きな問題があるようには見えないですね。

6.まとめ

結論から言いますと、GEは事業体質として営業利益率とキャッシュフローが悪すぎます。同じ重電・医療機器メーカーの優等生であるドイツのシーメンスを見るとキャッシュフローは安定していますし、EPSも安定的に伸ばしてきています。とにかく営業利益率とCFが改善できるような根本的な打開策が打てない限りはキャッシュアウトは継続し債務が増えていくと思われ、投資対象としては非常にリスクが高い企業と考えます。ここにきて不正会計疑惑がかかっているので泣き面に蜂状態ですね。

歴史ある大企業でもこのように経営の危機に直面するということは頭に入れて投資をやっていかないといけないことを痛感できた分析でした、、、。


上記分析はあくまで個人の見解になりますので、投資は自己判断でお願いします。